韓国での美容施術、効果はどのくらい持続しますか?

2026年9月1日

  • スキンケア

施術効果の持続期間、作用の仕組みで変わります

TL;DR: 施術効果の持続期間は、施術の名前ではなく体への作用の仕組みで決まります。筋肉の動きを抑えるトキシン系は3〜4ヶ月、体積を補うヒアルロン酸フィラー系は6〜12ヶ月(再施術を重ねると18ヶ月まで報告あり)が目安です。コラーゲンの再生を促す集束超音波・高周波リフティング系は施術後6ヶ月前後で変化が最も明確になり、その後はご自身の老化のペースに応じてゆるやかに落ち着いていきます。再生注射系については6ヶ月程度までのエビデンスが蓄積されていますが、それより先の期間はまだ十分に解明されていません。

こんにちは。ユエイチセル医院江南院の代表院長を務めております金淵振と申します。ソウル大学大学院を修了し、ソウル大学病院で研修を行い、現在は江南のUH FLAT SIGNATURE ホテル2・3階の診療室で、海外からお越しになる患者様を中心に診療しております。

ご相談で最も多くいただくご質問のひとつが「韓国で施術を受けた場合、効果は実際にどのくらい続きますか」というものです。旅程を組む前に、そして費用を計算する前に知りたいのがこの数字であることは、よく理解しております。結論から申し上げますと、ひとつの数字だけでお答えすることはできません。ただし作用の仕組みで四つに分けて考えると、かなり正確に見通しを立てることができます。体がその施術をどう処理するかによって、持続の道筋が変わるためです。

持続期間を分けるのは体への作用の仕組みです

「リフティング」というひとつの言葉の中に、実は四つの異なる生物学的な仕組みが含まれています。

系統 代表的な施術 体の中で起きていること 一般的に報告されている持続の目安
神経遮断系 ボツリヌストキシン 筋肉への信号伝達を一時的に抑える 3〜4ヶ月(部位・量により2〜6ヶ月)
充填系 ヒアルロン酸フィラー 注入した物質が体積を補い、徐々に分解される 6〜12ヶ月、再施術を重ねるとより長く報告される
再生刺激系 ポリヌクレオチド・ヒアルロン酸系スキンブースター 真皮の線維芽細胞の働きを刺激し、肌質を変化させる 3回シリーズ施術後、6ヶ月程度までエビデンスが蓄積
熱・超音波リモデリング系 集束超音波、単極性高周波 熱でコラーゲンを変性させ、数ヶ月かけて新しいコラーゲンを作らせる 3〜6ヶ月かけて完成し、その後ゆるやかに減少

持続期間に関する誤解の多くは、これらの系統をひとまとめに考えてしまうことから生まれます。トキシンを受けて4ヶ月後に表情じわが戻ってきたとしても、同じ日に受けたリフティングはちょうど変化が最も明確になる時期を迎えている場合があります。二つの施術は、回復のスピードそのものが最初から違う設計になっているのです。

トキシンは3〜4ヶ月が基準線、量が曲線を動かします

英国の学術誌British Dental Journalに2018年に掲載された文献レビューでは、美容目的で使用されるボツリヌストキシンの効果持続期間は2〜6ヶ月の範囲に整理されており、多くの患者様は3〜4ヶ月ほどで最大の収縮力が回復すると報告されています。ご相談で私が基準としてお伝えしている数字も、これと同じです。

投与量を増やすと、この曲線は右へ移動します。製薬会社Merz Pharmaceuticalsが実施した眉間の皺に対するインコボツリヌストキシンAの用量比較第2相ランダム化二重盲検試験は、2020年の発表で、承認用量である20単位ではなく50単位を使用した群の持続期間の中央値は185日、75単位を使用した群では210日だったと報告しています。ただし用量を上げる判断は、表情の自然さ、周囲の筋肉とのバランス、そして次回来院までの間隔をあわせて考える必要があります。特に短い滞在の中で調整のための診察を再度受けるのが難しい方には、控えめな量から始めることをお勧めしています。

部位によっても差が出ます。眉間のように力の強い筋肉と、目もとのように浅く繊細な筋肉とでは回復のスピードが異なり、表情の癖が強い方ほど早く戻る傾向があります。

フィラーは6〜12ヶ月が目安、再施術で延びます

ヒアルロン酸フィラーによる補正効果は、6ヶ月から12ヶ月の間で報告される例が最も多くなっています。非動物性の安定化ヒアルロン酸フィラーによるほうれい線の補正持続性を扱った文献の多くも、おおむねこの範囲に集まります。

再施術のタイミングも持続期間を左右します。Narins、Brandt、Dayan、Hornfeldtの各医師らがDermatologic Surgery誌に2011年に発表した18ヶ月延長試験では、小粒子ヒアルロン酸フィラーでほうれい線を補正した後に一度再施術を行うと、改善が最長18ヶ月まで維持されたと報告されています。フィラーの持続期間は、注入した物質の残存量と補強のタイミングを合わせて見た結果に近いといえます。

注入する深さ、部位の動き(口もとのように常に動く部位はより早く効果が薄れます)、製品の架橋方式によっても差が生じます。個人差が大きい領域ですので、ご相談の際にこれまでどの部位に何をどのくらい注入されたかをお伝えいただけますと、見通しの精度が大きく上がります。

スキンブースターと再生注射のエビデンスは、範囲を正確に見ることが大切です

ポリヌクレオチド系(日本ではリジュランなどとして知られる系統)については、エビデンスそのものの範囲を正しく理解することが重要です。

Lampridouらの研究チームがJournal of Cosmetic Dermatology誌に2025年に発表した系統的レビューは、ポリヌクレオチド注射がしわの減少、肌質の改善、弾力の向上において統計的に有意な結果を示し、副作用はおおむね軽度で一時的だったと整理しています。一方で、最適な使用方法についての合意はまだ限られており、効果と安全性を確証するための厳格で質の高い研究がさらに必要だとも結論づけています。

持続期間についてはさらに慎重にお伝えする必要があります。韓国皮膚科専門医であり米国皮膚科学会(AAD)の国際フェローでもあるSangYoul Yun医師が医学監修し、DermatologyNewsに2026年に掲載されたレビューでは、ポリヌクレオチドの6〜12ヶ月を超える長期的な持続性はまだ十分に解明されておらず、ヒアルロン酸系スキンブースターとの直接比較研究も限られていると整理されています。

ヒアルロン酸系スキンブースターについては、追跡設計が比較的明確な資料があります。Journal of Cosmetic Dermatology誌に2025年に掲載された前向き研究では、肌老化の徴候がある81名を対象に3週間間隔で3回の真皮内注射を行い、最終施術から15日、3ヶ月、6ヶ月の時点で追跡した結果、施術を行ったすべての部位で多要因美容評価スケール上、各時点において有意な改善が維持されたと報告されています。

まとめますと、この系統は一度の施術ではなくシリーズとして設計し、6ヶ月前後を再評価の目安とすることが現在のエビデンスに合っています。成分系統ごとに目的がどう分かれるかについては、「リジュランと水光注射の違いは?成分系統で見るスキンブースター選び方」で別途詳しく説明しております。

超音波・高周波リフティングは施術当日ではなく数ヶ月後がピークです

この系統の持続期間を誤解される方が最も多いと感じています。熱によって生まれる変化は、数ヶ月かけてゆっくりと定着していくためです。

集束超音波(ウルセラ系統、MFU-V)については、Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology誌に2019年に掲載された観察研究があります。中等度以上のたるみがある女性22名に単回施術を行い、24週まで生体物理学的な測定を続けたところ、施術4週の時点では弾力の指標が施術前よりもむしろ低下していましたが、12週と24週では有意に増加していました。研究チームはこれをコラーゲン組織が再構築される過程と一致するものと説明しており、リフティング効果はおおむね施術6ヶ月後に最も明確に現れるとする既存の臨床研究とも合致するとしています。

組織のレベルでも同じ時間経過が確認されています。三重の深さでMFU-V施術を行った後の皮膚組織を分析した2025年の組織学的研究では、90日の時点で成熟したコラーゲンとHSP47陽性の線維芽細胞が有意に増加し、14日時点と比較して新たに合成されたエラスチンも増えていたと報告されています。

高周波についても同様の傾向が見られます。Suhらの研究チームがJournal of Cosmetic Dermatology誌に2020年に発表した組織計測研究では、単極性高周波の単回施術後、2ヶ月と6ヶ月の時点で組織検査を行い、即時のコラーゲン収縮とその後に続くコラーゲンの再形成の両方を確認しています。Wangらの研究チームがLasers in Surgery and Medicine誌に2025年に発表したランダム化比較試験では、単極性高周波施術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月のいずれの時点においても、ほうれい線のくぼみの体積が施術前と比べて統計的に有意に減少していました。

ですのでご相談の際、私は次のようにお伝えしています。超音波と高周波は「数ヶ月後に完成する施術」であり、3ヶ月・6ヶ月時点の写真のほうが施術直後の写真よりも判断に役立ちます。二つの系統をどのような基準で分けるかについては、「ウルセラとサーマクールの違いは?瑞草での選び方の基準」にまとめております。

同じ施術でも持続期間に差が出る理由

文献の数字は平均であり、診療室でお会いするのはひとりひとりの患者様です。差を生む要因は、おおむね次の点に集約されます。

まず老化の進行スピードです。Plastic and Reconstructive Surgery誌に2019年に掲載されたヒアルロン酸フィラーの長期追跡研究では、肌の老化は内因性の要因、ホルモンの要因、環境要因、そして慢性的な紫外線曝露が組み合わさって進行すると整理されています。施術はその進行の上にひとつの改善を重ねる行為であり、進行そのものは続いていきます。日焼け止めを使わない方のリフティング効果が早く薄れて感じられるのは、この理由によります。

次に施術前の状態です。たるみが深い組織から始まっている場合、同じエネルギー量でも表面に現れる変化の幅は小さくなり、体感としての持続期間も短くなりがちです。

三つ目は設計です。ひとつの系統だけを使うと、結果はその系統の回復曲線をそのままたどります。作用する層が異なる施術を組み合わせると、曲線同士が重なり合い、体感としての持続が長くなる場合が多くなります。私どもが個々の肌診断を先に行い、その上で治療を設計している理由もここにあります。画一的なパッケージでは、この重なりを作ることができません。

四つ目は施術後の過ごし方です。熱を使う施術の後、数日間の紫外線曝露や乾燥は、結果が定着する過程に影響を与えます。

短期滞在でお越しになる方の再来院設計

患者様の約9割は海外からお越しになり、滞在期間はおおむね2〜7日です。この条件のもとでは、持続期間のお話は自然と「次はいつ来院すればよいか」というご質問につながります。私が実際にご案内している目安をそのまま記載します。

  • トキシン中心で施術を受けられた場合: 3〜4ヶ月後を次回来院の目安とします。旅程が半年単位であれば、量と部位をその間隔に合わせて最初から設計します。
  • フィラーを受けられた場合: 6〜12ヶ月の間に再評価します。完全に効果が消える前に補強するほうが、仕上がりが自然に保たれます。
  • スキンブースターのシリーズ: 先ほどご紹介した研究で用いられた3週間隔・3回構成を基準に、滞在中に1回を受けて残りを次回来院に合わせるか、来院自体をシリーズに合わせて計画します。
  • 超音波・高周波リフティング: 6ヶ月時点の写真で再評価し、次回の施術が必要かどうかを判断します。

回復の動線も持続期間と無関係ではありません。江南院はUH FLAT SIGNATURE 江南ホテルの2・3階に、瑞草院はUH FLAT The 瑞草の中にございます。両院ともに同じグループのホテル建物内で付帯施設として運営されているため、施術を終えてから客室に戻るまでの間、日差しや移動時間にさらされる時間が短く済みます。酸素チャンバーとビタミンIV点滴は、ホテルにご宿泊の方に限り無料でご利用いただけます。江南院には日本語・中国語・英語の通訳スタッフが常駐しており、経過確認の際にはご自身の言語で症状をご説明いただけます。帰国後どのように経過をフォローしているかについては、「施術後の回復、帰国後のフォローまでどうつながりますか」で段階ごとにご説明しております。

ご相談前に整理しておくと役立つこと

  • 直近12ヶ月以内に受けられた施術の名称・部位・時期。特にフィラーはどこにどれだけ入れたかによって、次の設計が変わります。
  • そのとき効果がいつ頃から薄れ始めたと感じたか。ご自身の持続曲線を知るための、最も正確な情報です。
  • 今回のご滞在の到着日と帰国日。経過確認を組み込めるかどうかが、ここで決まります。
  • 次回韓国にお越しになる予定時期。あらかじめわかっていれば、その間隔に合わせて系統を組み合わせます。
  • ご希望のご相談言語(日本語・韓国語・中国語・英語)。
  • 自然光のもとで撮影した正面・側面のお写真。現在の状態を事前に拝見できると、当日のご相談を診断と設計に集中して使えます。

よくある質問

複数の系統を同時に受けると、全体の持続期間は長くなりますか

系統ごとに回復の時計が異なるため、層を分けて組み合わせると体感としての持続は長くなる場合が多いです。ただし組み合わせは回復反応が重なる面もあるため、滞在日数の中で経過を観察できる範囲かどうかをまず確認します。臨床経験上、短い滞在では系統を増やすよりも優先順位を決めて二つ以内に絞るほうが、結果は安定しやすいと感じています。

帰国後のケアによって効果は短くなりますか

紫外線曝露が老化の進行そのものを早める要因であることは、文献でも繰り返し確認されている点です。施術で得られた変化も、その進行の上に重なっています。紫外線対策と保湿は、結果を維持するための基本条件とお考えください。

効果が思ったより早く薄れた気がする場合はどうすればよいですか

まず施術の系統と経過時期を確認します。超音波や高周波を受けた後、4〜6週の時点で「効果がない」と感じられる方がいらっしゃいますが、先にご説明した通りこの時期はまだ変化が完成していない段階です。一方でトキシンを6週で大部分失われた場合は、量と部位を見直すべき事案です。ご予約に使われたご相談チャネルにお写真と時期をお送りいただければ、帰国後も確認いたします。

一度の施術で永久的な効果は得られますか

永久的な結果をお約束できる施術はございません。上で引用した研究の追跡期間が、いずれも6ヶ月から24ヶ月の間に設定されていること自体が、その答えになります。施術は進行中の変化のスピードを緩やかにし、現在の状態を良い方向へ動かす行為であり、効果には個人差があります。

次回の来院時期はいつ決めるのがよいですか

系統によって異なりますが、今回の施術が終わった日に次の再評価の時期を一緒に決めておくのが実用的です。航空券と宿泊をその時期に合わせておくと、効果がすっかり抜けてから改めて始める、という状況を避けやすくなります。

ご相談の準備方法

現在受けていらっしゃる施術の持続期間が気になる方、次回のソウル訪問の予定に合わせて系統を設計したい方は、ご予約用のご相談チャネルに三点をお送りください。自然光で撮影した正面・側面のお写真、到着日と帰国日、ご希望のご相談言語です。事前にいただければ、当日は診断と設計に時間を使うことができます。診療とご予約のご案内はユエイチセル医院公式ホームページよりご確認いただけます。