
シミ治療、ピコトーニングとIPLどちらを選ぶか
2026年10月8日
- ピコレーザートーニング
シミ・色素斑の治療でピコトーニングとIPLのどちらが合うかは、色素の種類と深さで決まります。肝斑(シミ)に対してレーザーや光治療は色を薄くする効果がありますが、完治ではなく、色素沈着や再発のリスクも併せて考える必要があります。カウンセリングではまずシミと色素斑を分けて確認し、外用治療と紫外線対策を含めた計画から始めることをおすすめします。
こんにちは! ユーエイチセルクリニック 江南店(UHCELL Clinic Gangnam)代表院長のキム・ヨンジンです。シミ・色素斑の治療を調べると、まずピコトーニングやIPLという機器名を目にすることが多いと思います。今日は、どちらを選ぶべきかの判断基準と、研究で確認されている範囲を患者さんの立場に立って整理します。
まずシミか色素斑かを分けて確認します
機器を選ぶ前に、顔の色素がどの種類かを見極める必要があります。肝斑は長く続き、再発しやすい色素疾患です。クリーブランドクリニックは肝斑を茶色または青灰色の斑として説明し、日光が肝斑を悪化させると案内しています。色素斑はそばかすのように輪郭が比較的はっきりした小さな色素も含む呼び方で、同じ顔に肝斑と色素斑が併存することもあります。
色素が皮膚のどの層まで達しているかも重要です。米国皮膚科学会(AAD)は、ウッド灯やダーモスコープといった機器で色素が皮膚のどの深さまで及んでいるかを確認し、この情報が肝斑治療に非常に役立つと説明しています。私たちはまず肌の状態を確認してから施術を設計します。肝斑の部位と色素斑の部位を分けて見ることが、その出発点です。
ピコトーニングとIPLはエネルギーの伝え方が違います
ピコトーニングはピコ秒(1兆分の1秒)単位の短いパルスを出すレーザーを、広い範囲に低いエネルギーで繰り返し照射する方式です。IPLは単一波長のレーザーとは異なり、複数の波長が混ざった広い帯域の光を使います。
| 項目 | ピコトーニング | IPL |
|---|---|---|
| エネルギーの形態 | ピコ秒単位のレーザーを低エネルギーで繰り返し照射 | 複数の波長が混ざった広帯域の光 |
| 肝斑に関する根拠 | 顔を左右に分けた無作為化比較試験でナノ秒レーザーと効果は同程度、痛みと肝斑悪化の可能性はより低かった | クリーブランドクリニックが肝斑の光治療の選択肢の一つとして紹介 |
| 注意点 | 従来の1064nmレーザートーニングを短い間隔で繰り返すと、白斑(点状白斑)の懸念が報告されている | レーザー・光治療共通で色素沈着やリバウンド的な悪化のリスクがある |
ピコトーニングの根拠は、大韓皮膚科学会が発行するAnnals of Dermatologyの肝斑治療レビューで確認できます。このレビューは、Feng氏らが1064nmピコ秒レーザーとナノ秒レーザーを顔の左右に分けて比較した無作為化比較試験を引用しています。両者の肝斑改善効果は同程度で、ピコ秒レーザーのほうが施術中の痛みが少なく、肝斑が悪化する可能性もより低いという結果でした。同じレビューは、従来の1064nmレーザートーニングを短い間隔で繰り返すとメラノサイトが傷つき、白斑が生じる懸念があることも併せて取り上げています。そのため私は、トーニングの間隔と総施術回数を最初の計画段階で一緒に決めることを重視しています。
IPLも肝斑治療に使われる光治療の一つです。クリーブランドクリニックはIPL、非剥離性フラクセルレーザー、低出力Qスイッチレーザーを肝斑の光治療として併せて紹介しています。ただし、このあとで説明する色素沈着や再発のリスクはIPLにも同じように当てはまります。
レーザー・光治療が肝斑に対してできること、できないこと
レーザーは肝斑を早く薄くできますが、リスクも同時に大きくなります。Ingyu Lee氏らがJournal of Cosmetic Medicineに2024年に発表したメタ分析は、肝斑患者を対象にケミカルピーリングとレーザーを比較した無作為化比較試験15件を解析しました。肝斑の重症度の低下は、レーザー(標準化平均差0.82)のほうがケミカルピーリング(0.65)より大きいという結果でした。一方でレーザーは炎症後色素沈着のリスクが高く、肌の色が濃いフィッツパトリックIV〜VI型で特にその傾向が強く見られました。研究チームは、ケミカルピーリングのほうが効果はゆっくりでも、副反応が心配な患者にはより安全な選択肢だとまとめています。
再発についても事前に理解しておく必要があります。Trivedi氏らが2017年にInternational Journal of Women’s Dermatologyに発表したレビューは、レーザー・光治療が肝斑の色素除去を早めることはできても、肝斑そのものを完治させるものではないと説明しています。このレビューによると、機器の種類にかかわらず患者の約50%で施術後3〜6か月以内に何らかの再発がみられます。また、色素生成を抑える外用治療と施術を併用したときに効果が良かったという点を共通の結論として挙げ、予防的な外用治療をまだ行っていない場合は施術の少なくとも2〜6週間前から外用治療を始めることを勧めています。
米国皮膚科学会の結論も同じ方向です。肝斑にはただ一つの最善治療というものはなく、最も効果的な治療は紫外線対策と外用薬に、ときに施術を加える組み合わせだと案内しています。すでに外用薬を使い紫外線対策を行っている患者にレーザーや光治療を加えたところ結果が良くなったという研究があることにも触れています。そのため私は、肝斑のある顔に一度に強いエネルギーで色を抜く計画よりも、刺激を抑えながら外用治療と紫外線対策を続ける計画を先に検討しています。
短期のご滞在で来院される場合
肝斑は一度の施術で終わる疾患ではないため、ソウル滞在が短期間であれば、今回のご来院を肌の状態の確認と治療計画の出発点と考えるのが現実的です。前述のレビューが施術前2〜6週間の外用治療を勧めている以上、出国前に現地で診察を受けられるようであれば、肝斑管理の計画をあらかじめ相談しておかれるとよいでしょう。肝斑と色素斑が併存している場合は、どの部位を今回扱い、どの部位を経過観察とするかをカウンセリングで分けて決めることをおすすめします。
カウンセリング前に教えてください
正確な計画を立てるために、以下の情報が必要です。写真があれば十分です。
- 色素が最初に現れた時期と、夏や妊娠、ホルモン剤の服用とともに濃くなったことがあるか
- 現在使用している美白剤・薬の名前(製品や薬袋の写真)
- 以前レーザー・トーニング・ピーリングを受けたあとに色がかえって濃くなったり、白斑が出たりした経験
- 帰国日と滞在中の屋外での予定
- メイクをしていない状態で、自然光のもとで撮影した顔写真
施術後に色がかえって濃くなったり白斑が見られたりした場合は、ご自身の判断で美白製品を追加せず、診察を受けてください。色素沈着やリバウンド的な悪化はレーザー・光治療で知られている反応のため、施術計画を調整する必要が出ることがあります。
江南店での施術と院内の移動
江南店はテヘラン路8ギル13、WDビル2・3階、UH FLAT SIGNATURE GANGNAMのホテル内にあります。施術は個室でお受けいただけ、日本語・中国語・英語に対応できる通訳スタッフが在籍しています。色素の種類や現れた時期、過去の施術歴といった細かい内容も、この3言語でご説明いただけます。
UH FLAT SIGNATURE GANGNAMにご宿泊であれば、施術後にそのまま同じ建物内のお部屋でお休みいただけます。
よくある質問|FAQ
ピコトーニングを一度受ければシミはなくなりますか?
肝斑は一度の施術で完治するものではありません。Trivedi氏らのレビューによると、レーザー・光治療後3〜6か月以内に約半数の患者で何らかの再発がみられます。施術回数と維持管理、紫外線対策を最初から一緒に計画してください。
肝斑があってもIPLを受けられますか?
IPLは肝斑に使われる光治療の一つです。ただし、レーザー・光治療は共通して色素沈着やリバウンド的な悪化のリスクがあり、Lee氏らのメタ分析ではレーザーによる色素沈着のリスクが、肌の色が濃いフィッツパトリックIV〜VI型で特に高く見られました。診察で肝斑と色素斑を分けたうえで、過去の施術後に色が濃くなった経験まで教えていただければ、それに応じて判断します。
帰国後は何を続ければよいですか?
紫外線対策と外用治療を続けていただく必要があります。米国皮膚科学会は、肝斑に最も効果的な治療は紫外線対策と外用薬の組み合わせであり、施術はそこに加わるものだと説明しています。外用薬については、現地の診察で処方と経過を確認されることをおすすめします。
肝斑と色素斑が併存していて、どちらの施術から始めるか迷われている場合は、上記の情報をご準備のうえ江南店のカウンセリングをご予約ください。色素の種類をまず分け、ご滞在の日程に合わせて計画を一緒に立てます。
※ 肌の反応や回復期間には個人差があります。正確な診察や施術内容については、専門医にご相談ください。
